・基本的なプレイスタイルの特徴を知りたい
・HUD、スタッツって何かよくわかっていない人
・スタッツの数値の目安、それに合わせたプレイの仕方を知りたい
ポーカーをプレイするにはオンラインポーカーとライブポーカーがあります。私はオンラインでポーカーをすることが多いのですが、ゲームによってはHUD(ヘッズアップディスプレイ)といって、スタッツ(プレイの特徴を表す様々な数値)が表示されるものがあります。
例えば、ハンドの参加率や、3betされた時に降りる確率など、数値によってコチラのプレイを変えることで、より勝率をあげることができます。
本記事では、ポーカーのプレイスタイルによるスタッツの数値の目安を整理して紹介します。スタッツの数値を知ることで、自身のアクションの判断材料の一つにできるとともに、自身のアクションが相手にどう見られているかを理解した上でアクションすることができるようになります。
目次
ポーカープレイヤーのプレイスタイルの特徴を知りたい

まずは、ポーカーのプレイスタイルを紹介します。基本的には5つに分類されており、相手がどのプレイスタイルなのかを、意識してプレーすることで自身のアクションの正解率をアップさせることができます。分類の際は以下の二つの特徴で分けられます。
■プリフロップでの参加率が高い⇒ルース (Loose)
低い⇒タイト(Tight)
■フロップ以降のアクションでレイズ、コールなど積極的なアクションが多い ⇒アグレッシブ(Aggressive)
コール、フォールドなど消極的なアクションが多い⇒パッシブ(Passive)
①タイトアグレッシブ
プリフロップでの参加率が低く(タイト)、フロップ以降積極的なアクションが多い(アグレッシブ)
②ルースアグレッシブ
プリフロップでの参加率が高く(ルース)、フロップ以降積極的なアクションが多い(アグレッシブ)
③タイトパッシブ
プリフロップでの参加率が低く(タイト)、フロップ以降消極的なアクションが多い(パッシブ)
④ルースパッシブ
プリフロップでの参加率が高く(ルース)、フロップ以降消極的なアクションが多い(パッシブ)
⑤マニアック
極端なプレイを好む。全てのプリフロップに参加したり、逆にプレミアムハンドしかプレイしなかったりする。
次にこれらのプレイスタイルを判断するのに役立つHUD、スタッツについて紹介します。
HUD、スタッツとは?
まず、先にスタッツとはstatistics(統計)の略です。例えば、野球ではチームや個人のプレーの成績をまとめたもの。勝率や打率、得点率など現代のスポーツは数字に溢れています。ポーカーでスタッツというと、プレイにおける成績や特徴のことを表します。
とはいえ、ポーカーをプレイしながら対戦相手それぞれのプレイを数値化して覚えておくことは不可能です(もちろん特徴などを記憶することは大事ですが)。
そこで登場するのが、HUD(ヘッズアップディスプレイ)です。これはオンラインポーカーで上記のスタッツを集計し、数値化してくれるツールです。
有名なHUDにポーカートラッカー4やホールデムマネージャー3などがあります。PokerStarsなどの大手のオンラインポーカーでも、使用が認められていて、使用しているプレイヤーは相手や自分のスタッツを意識したプレイをすることでより多くの利益を挙げるよう努力しています。
次にスタッツにはどのようなものがあって、その数値をプレイにどのように活用するのかを紹介します。
基本的なスタッツについて
スタッツには様々なものがありますが、プレイに利用しやすいものについていくつか紹介します。なお、今回の適正値としては6人テーブルの100BB持ちキャッシュゲームを想定しています。
<プリフロップ>
1、VPIP(Voluntarily Put Chips In Pot % の略)
最も重要なスタッツ。プリフロップで自分でチップを払って参加した確率になります。BBでのリンプに対してのコールは除きます。
(例:BTNからレイズ、UTGからリンプ、HJのレイズに対して、BTNでコールなど)
適正値:18%〜30%程度。タイトの目安:18〜24%程度、ルースの目安:24%〜30%。
⇨相手がタイトなら、自身の参加するハンドを絞って、相手がルースなら自身の参加するハンドを増やすイメージで対応します。
2、PFR(Preflop Raise%の略)
プリフロップにレイズで参加した率。(1のVPIPはレイズは参加した率+コールで参加した率)
適正値:10〜20%程度。VPIPに比べて極端に低い場合は、非常に強いハンドでしか参加していない可能性が高いため、自身の参加するハンドは絞る必要があります。
強さが上位のハンドから参加していると仮定すると、以下のようになります。
PFRの値
①3%以下 AA〜JJのポケット、AKsくらいしかレイズしない
②3〜6% 9のポケット以上やAJs+、KQoなどもレイズする
③6〜10% 7のポケット以上やA9s+、QJs、AJoなどもレイズする
④10〜15% 大半のポケットハンドやT以上のブロードウェイカード2枚、Axsのハイカードなどもレイズする
⑤15%以上 ブラフ含めて色んなハンドをレイズして入る
3、3bet%
プリフロップにおいて、3betする確率です。
適正値:6〜9%。中には3%未満など低すぎる場合はプレミアムハンドの可能性が高くフォールドを多くして、10%を超えるような相手の場合は、ある程度強いハンドでも4betを返していくことが有効となります。
4、Fold to 3Bet%
プリフロップにおいて、 相手の3betに対してフォールドを選択する確率です。
適正値:60〜70%。特に低いレベルにおいては80〜90%の相手がいることがあり、こうした相手には多めに3betを選択しフォールドさせることで利益を得やすくなります。もちろん、コール・レイズされた時はかなり強いハンドの確率が高くなります。
<フロップ>
5、Flop CB%
フロップでCB(コンティニュエーションベット)を打つ確率です。
適正値:60〜70%。アグレッシブの目安:80%。パッシブの目安:50%程度。CB%が高い相手に対してはコール/レイズを多く、逆に低い相手に対してはハンドを絞ってコール/レイズするようにすることで利益を最大化することができます。
6、Fold to Flop CB%
フロップでCBを打たれた時にフォールドを選択する確率。
適正値:50〜60%。この値が高い相手に対しては、ブラフでもCBを多めに打つことが有効になります。逆にこの値が低い場合は、なかなかフォールドしてくれないため、ブラフでのCBを少なめにすることが有効です。
<ターン>
7、Turn CB%
ターンでCB(コンティニュエーションベット)を打つ確率です。
適正値:50%程度。アグレッシブの目安:60%。パッシブの目安:30%程度。相手はフロップでコールしているため、ブラフ頻度を若干減らす必要があるため、Flop CB%よりは少し低めとなっている。
8、Fold to Turn CB%
ターンでCBを打たれた時にフォールドを選択する確率。
適正値:40%。フロップでコールしているため、ドローハンドやそこそこ強いハンドを持っている可能性が高いため、Fold to Turn CB%よりは少し低めとなっている。
<リバー>
9、River CB%
リバーでCB(コンティニュエーションベット)を打つ確率です。
適正値:50%程度。アグレッシブの目安:60%。パッシブの目安:30%程度。全てのカードが場に出されているため、バリューとブラフのどちらかに偏っているため、半々ぐらいで打つのが良い。
10、Fold to River CB%
リバーでCBを打たれた時にフォールドを選択する確率。
適正値:40%。ここの確率が高い相手の場合は、ブラフベットで相手をフォールドさせやすいと判断することができる。特に初心者相手だと、強いハンドができていないと降りてくれることが多い傾向にある。
11、WTSD%
フロップまで進んだプレイヤーが、ショーダウンまで行く確率になります。
適正値:20〜30%。WTSD%は、言い換えるとあるプレイヤーが、フロップ後に自分のハンドをどれくらいの割合でフォールドするかを示す指標として使えます。この値が高ければ高い相手にはブラフが通じづらく、反対に低い相手であればブラフをするチャンスが生まれます。
12、W$SD%
ショーダウンした時の勝率を表します。
適正値:50%。この値は高すぎても低すぎてもよくありません。高い場合は確実に勝てる場面でしか、ショーダウンしておらず、降りすぎになります。逆に低い場合は、自分が弱いハンドの時にコールしすぎになります。
・スタッツはあくまで参考程度に考えましょう
スタッツは過去のプレイの蓄積なので、最近プレイを変えた、今日はお酒を飲んでいていつもよりアグレッシブにプレイしているなど、特殊な状況にはマッチしません。また、ポジションやお互いのスタック量によってプレイは変わってきます。
・明らかに特殊なスタッツのプレイヤーには注意
3bet%が2%や、逆に15%など異常な数値のプレイヤーに対しては、それに合わせたプレイを心がけることで、より利益的になります。
終わりに
ポーカーは一つずつ理解を深めることで、今やっているレベルにおいて、段々とプラスのチップ額を増やし、マイナスのチップ額を減らすことができ、また次のレベルへ進むことができます。
子供の頃、夢中になって遊んだドラクエやファイナルファンタジーのレベル上げに通じる楽しさが魅力だと感じています。